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[受賞者インタビュー]第3回ハニー・オブ・ザ・イヤー 最優秀賞・国産部門【空港はちみつ】

2017年に開催した美味しいはちみつコンテスト「第3回ハニー・オブ・ザ・イヤー」国産部門で最優秀賞を受賞したのは、萩・石見(いわみ)空港様の『空港はちみつ』でした。ご担当の杉内映子さんに河村がインタビューを行いました。

※受賞者インタビューは順次掲載予定です

※「ハニー・オブ・ザ・イヤー」とは ⇒ こちら


河村:受賞を知った時のことを覚えていますか?

杉内さん:2017年8月3日夜中の0時発表のことは今でもよく覚えています。真夜中の発表ということで、関係者とLINEで繋がり時間まで発表を待ちました。そして受賞がわかった瞬間、想像していなかった来場者投票で決まる来場者特別賞とのダブル受賞に、これまで味わったことのない喜びと達成感を皆で共有しあいました。この年は、はちみつフェスタに初出店しスタッフ一丸となって本当に頑張ったこともあり、社内では受賞の瞬間から状況が一変しましたハニー・オブ・ザ・イヤーはそれほどの影響力がありました

河村:空港はちみつとは、どんなはちみつですか?

杉内さん:毎年春先から発売開始を待ち望む声が多くあることから、今や石見(いわみ)空港地域を代表するお土産品のひとつと言っても良いのではないでしょうか。この「代表する」という言葉には様々な意味が込められています。
ひとつは、空港で働く従業員と空港を応援する地域の有志が協力して取り組む共同事業が空港養蜂場です。滑走路から250mほど離れた空港敷地内にシーズン最大で約80万匹のミツバチを飼育しています。空港の運営と養蜂という畜産業が共存する日本でここだけの空港になります。もうひとつは、空港のお土産としてたいへん人気のあるはちみつは、空港周辺の豊かな自然から生まれた貴重な国産品です。お客様からは『発売時期によって味がかわるのもいい』『新蜜もいいけど夏蜜も美味しい』と感想をいただき、養蜂開始から8年経た現在は、百花蜜への理解もだいぶ進んだ感じがします。

萩・石見(はぎ・いわみ)空港の養蜂場

河村:杉内さんが担当することになったきっかけは?

杉内さん:プロジェクトがスタートした2016年は空港案内業務と売店スタッフを兼任しており、空港はちみつをお客様に説明できるよう調べるうちにはちみつの奥深さにふれ、もっと知りたいと思うようになりました。そして翌年、日本はちみつマイスター協会のアドバイザー資格を取得し、ハニー・オブ・ザ・イヤーに初エントリーしました。
受賞後は、はちみつの美味しさに説明を求められるケースが増えたので、今まで知らなかった周辺の自然環境や地元について調べるいい機会になりました。これもミツバチが教えてくれたことです。まだまだ養蜂場の作業は慣れないことも多くありますが、知識が深まるごとにミツバチに対する敬愛が増しています。

河村:受賞を受けて販路などは広がりましたか? 加工品も充実していますね。

杉内さん受賞後すぐに問い合わせが殺到して、対応に追われたのを覚えています。はちみつが足りない状況で、やむを得ず9月下旬まで採蜜するという異例の展開にびっくりしました。
販路としてはエアポートショップでの販売がメインですが、地元スーパーマーケットや卸業者からの取引希望を受けて、数量限定で販売しています。
加工品として焼き菓子やクラフトビールなどがあり、空港レストランでもはちみつを使用したメニューを味わうことができます。
また携帯に便利なスティックタイプの『そらはちスティック』は日本災害食認定のはちみつです。屋内で長期常温保存が可能で、外出時に携帯することで自然災害や事故に遭遇した場合、緊急時の栄養補給源となります。

スティックタイプの「そらはちスティック」

河村:はちみつは糖度が高いので腐敗しづらく保存に優れているため、防災に備えるのはたいへんいいですね。
昨年は4年ぶりに開催した「はちみつフェスタ2023」で、杉内さんにはコンテスト来場者投票会場にて認定講師として関わってくださいました。ありがとうございました。会場の様子はどんな感じでしたか?

杉内さん:投票会場のお手伝いをさせていただけると思っていなかったので、とても嬉しく当日まで楽しみにしていました。2023年は来場者特別賞を決める大切なテイスティングの瞬間に丸一日立ち会え、来場者の方々の表情などをリアルに見ることができて本当に良かったです。
先輩講師の皆さまの場を和ませる会話のお陰で、来場者から自然と笑顔が出た時は「リラックスした状態で楽しんでもらえた」と自分にも少し余裕が出て楽しめるように。雰囲気作りに長けた先輩講師の皆さまは素晴らしい方ばかりでたいへん勉強になりました。また真剣な表情でテイスティングをする来場者を身近で拝見し、養蜂家の苦労が報われると感じました。

メンバー(一番右が杉内さん)

河村:今年や、こらからの取り組みを聞かせてください。

杉内さん:会社としては、お客様の「安全で安心して食べることができる」との声からも品質の良さが結果的に空港の信頼にも繋がると確信しています。毎シーズン販売までの過程をしっかり見守っていきます。10年を迎えるまでは地固めと捉え、大切に活動してきたことを地道に続けることと、先をしっかりと見据えて、身の丈に合った挑戦をチーム全体でこれからも楽しんでいきたいです。
個人的には年々受け入れ回数が増えている養蜂見学やはちみつ試食会のスキルアップです。また自然養蜂への探求やおすすめ商品のPRなどにも取り組む予定でおります。年間通してミツバチとはちみつに関わることができるのはとても幸せなことと実感しています。


【萩・石見(はぎ・いわみ)空港】空港はちみつ
⇒ https://hagi-iwami.com/SHOP/iwj001.html